みかん畑を借景する家
みかん畑を借景する
現地を見にいった際に、一面に広がるみかん畑を目にしました。
この時、せっかくのこの風景を、生活の中で借景できないか、という想いが浮かび上がってきました。
風景を切り取る
テレビの背面にガラスを設けて、みかん畑の風景を切り取っています。
テレビのある位置は、生活の中で目が向きがちなところであるので、みかん畑を背景にできる位置にプランニングしました。
玄関から見えるみかん畑
玄関に入ると、正面の大きなガラスを通して、みかん畑が見えるよう計画しています。
トリプルスクリーン
テレビのあるこの面は、3種類のスクリーンにより、異なる映像を楽しむことができるようになっています。
① 切り取られたみかん畑の景色
② テレビ画面
③ プロジェクターによる映像
電動スクリーンが格納されており、テレビの前にスクリーンが下がってくるよう設計されています。プロジェクターが常設されており、気軽に大画面の映像を楽しむことができます。
屋外デッキスペースの有効利用
屋外デッキスペースはLDKと大開口を通して繋がっているので、LDKの延長として有効に利用することができます。
コの字形状で建物に囲まれているので、バーベキューやランチ、お昼寝などいろんな局面で多用途に使うことができます。
またLDK空間においては、構造登り梁をあえて露出させ、インテリアとして扱っています。間接照明と組み合わせることで、美しい天井面をつくり出しています。
シンプルな和室
和室はスッキリした雰囲気に仕上げています。
畳の縁を無くし、壁は左官材で、天井は塗装材で、全体的にマットな感じでまとめあげています。
床の間は、ガラスでできたブロックを敷き、間接照明を設けた個性的なデザインとしています。
地窓は出窓とし、床のスノコの下には開閉できる木製窓を設けています。見えない位置で窓を開けておくことで、スッキリした状態を保ったまま換気ができるよう設計してます。
在来工法の浴室
ユニットバスではなく、在来工法で浴室を設計しました。
水のかかりやすい腰壁まではタイルを貼り、それより上は天井も含め檜の羽目板で仕上げています。
コの字プランでみかん畑を借景する
間取りをコの字型とすることで、プライバシーが保たれる屋外デッキスペースをつくりだしました。
コの字の凹部をみかん畑に向けることで、みかん畑を屋外デッキスペースに引き込むことをイメージしました。
屋外デッキスペースがみかん畑の一部となることで、より木々の緑を身近に感じることができるのではないかと考えました。