境内に建つ家
- 三重県桑名市
- 竣工年:2012年/敷地面積:314.98㎡/延床面積:181.68㎡(54.95坪)
構造・規模:木造2階建
焼き杉の機能
あらかじめ表面を焦がして、炭化状にすることで着火しにくくし、耐火性能を高めています。
また表面の炭化層は、もとの木の状態より、気候に対する耐久性を高める働きがあることが知られています。
塗装と比べても色合いが落ちにくく、風化したの状態はとても味わい深い姿を見せてくれます。
オリジナルな階段手摺
身近に手に触れる階段の手摺は、オリジナル形状に削り出し、手にやさしい感触を与えてくれるビニールレザーを巻いています。
毎日触れる場所は、特にこだわりを持って素材を選んでいます。
特殊形状のオリジナルキッチン
キッチンは『プリマヴェーラ社』のオリジナルキッチンを採用しています。
長方形プランのダイニングテーブル付きキッチンは、料理する人と食べる人の距離がとても近いレイアウトとなっています。
つくった料理は、そのままダイニングスペースに置くことができるので、とても効率的でもあります。
フォトギャラリー
- 江川竜之建築スタジオを選んだポイントはどこですか?
- スタジオから頂いた資料や、そのホームページに載っていた物件などが私たちのイメージするものと近かった。
他の事務所のそれとは異なり、頂いた資料が目に訴えるものが多く(写真やデザイン)素人にも分かりやすかった。
実際、江川さんにお会いした時も、私たち側にたって説明してくださり、この方にお任せしたいと思いました。 - 家づくりを進めていくなかで楽しかったことは?
- 自分たちの住む家を一つ一つゆっくりと考え、段々と形になっていくとき。
そのために、いろいろな物件やショールーム、キッチン屋さんを見て回って参考にしながら自分たちのこれから作り上げていく家をイメージしているとき。
月1回の打ち合わせも、楽しみの一つでした。 - 家づくりを進めていくなかで大変だったことは?
- 地盤の件や、法令で決められている避けがたい諸問題。
- 家づくりを進めていくなかで意外だったことは?
- 見えないところに意外とお金がかかるところ。
あと、キッチン。オーダーの物は高価で、とても手が出せないと思い込んでいましたが、江川さんからの提案もあって『手を出して』みたところ、それはど差はなく(選びようによりますが)自分好みの、またリビングと一体感の出せる、収納たっぷりのキッチンが出来上がりました。 - これから家づくりをする方へアドバイスをお願いします!
- 家を作っていく中で、自分が納得するまで妥協せず、その「妥協せず」に根気よく付き合ってくれる建築士さんに出会えることだと思います。
私たちの場合は、建築士さんをはじめ、現場監督さんや大工さんなど、年齢が近かったこともあり、よくコミュニケーションが取れていたと思います。
家づくりを始める前に、自分たちのイメージ・ポリシーをしっかり持っておくと、ブレないと思います。
焼き杉でつくるゼブラ模様
桑名市多度町のとあるお寺の境内の中に建つ住職さんの住宅です。伝統工法の本堂と対面する位置にあり、訪れた参拝者の方々が否応なしに目にする立地でした。
クライアントは、本堂の伝統工法を意識した純和風のデザインに固執することなく、柔軟にさまざまな提案を受け入れてくださる方だったので、焼き杉でつくるゼブラ模様の外観を持つ住宅を提案しました。
焼き杉という昔から用いられてきた素材を使い、それをゼブラ模様に張っていくデザインは、伝統と革新を同時に表現しているといえます。