バックパッカーになりきれない中途半端な ”セミバックパッカー” が巡り歩いた旅日記です!
旅日記の第3回目は 世界一美しい街の一つ チェコの ”チェスキー・クルムロフ” です。
2007年の5月、チェコ・オーストリアを2週間に渡ってバックパックした際に、訪れることを楽しみにしていた街です。
チェスキー = ボヘミアの クルムロフ = 川の湾曲部の湿地帯
その名の通り、ヴルタヴァ川が緩やかなカーブを描きながら街の中心部に流れており、曲線と古い街並みがつくりだす独特な景観は、過去に巡った様々な街の中でも、強く思い出に残る美しさでした。
チェコは一人当たりのビールの消費量が世界一であり、どこの都市に行っても美味しいビールを飲むことができます。旅の目的はブルノという都市にあるミース・ファン・デル・ローエの 『 トゥーゲントハット邸 』 でしたが、チェコには世界遺産の街もいくつかあり、美しい街並みと美味しいビールを堪能した旅でした。
チェコは特にピルスナー系のスッキリとしたビールが主流で、喉ごしは爽やかなのですが、しっかりとしたコクがあり、どれだけ飲んでも飽きないビールばかりでした。
チェスキー・クルムロフ歴史地区は1992年に世界文化遺産に登録されています。
写真は展望テラスよりクルムロフ城を臨んでいます。力強さは感じさせるのですが、美しい街並みとはちょっと不釣り合いな、武骨な建造物でした。
城に近づいていき、隣接する塔から眺めています。湾曲する川に沿って建物がレイアウトされていることが分かります。
川べりの低い場所からの景色も素敵なのですが、高い位置から街を見下ろし、立体的でダイナミックな眺めを楽しめることも、この街の大きな魅力の一つと言えます。
城の上層部と庭園を結ぶ橋です。
このような建造物を見ると、すぐに地震が来たら・・・などと余計なことを考えてしまいます。
広場に来ました。
”南ボヘミアのバロック様式” でつくられたカラフルな建物が並ぶ瀟洒な広場です。
ファサードのフォルム、色使いとも、西ヨーロッパのバロックと比べて異彩を放っています。
ラブリーな外観をもつ建物を見つけました。
窓に付設されている赤い花をもつ植物が、建物とバランスよくまとまっていて、とても目を惹く建物でした。
なかなか日本でこのようなルネサンス様式の建物を設計する機会は少ないかと思いますが、全体のプロポーションや色使い、窓と植物の組み合わせ方など、学べる要素は数多くあります。
うって変わって白ベースの建物です。
窓の素材感・重厚感・奥行感と、フラットな白壁のコントラストが美しいファサードを構成しています。上部の繊細なディテールも効いているのでしょう。
窓が整然と並んでおらず、微妙なアンバランス感をもってレイアウトされていることで、程よい崩しが生み出され、さりげないカッコよさを感じさせているんだなぁ、と独りうんうんと頷いていました。
本屋さん?
大胆な陳列方法です。
看板 サイン
チェコのお店の看板は、どれもとてもお洒落でいい感じの雰囲気を醸しだしています。看板を見て回るだけの旅をしてみたい、と思うくらい見応えがあります。チェスキー・クルムロフで見かけた看板を紹介します。
アール・ヌーヴォーのアイアンブラケットは、日本ではあざとく見えることもしばしばですが、ここでは本当に似合っています。
イラストも味がありますね。
ブドウがぶら下がっています。。。
店名はプレートではなく、ブラケット上に箱文字を載せています。発想が自由です。。。
壁に取り付けたサインです。
手作り感あふれるフォントがいい味を出しています。
お土産と食事
海外に行くと、このような動物をモチーフとしたクラフト情緒たっぷりのお土産物によく遭遇します。
私はこの手のものに目がなく、つい買ってしまいそうになります。持ち運びや残りの旅程を考えて、いつも泣く泣くあきらめます。。。
ヴルタヴァ川のほとりで一服。
この町はビールよりワインのほうが合う気がして、お肉と赤ワインをいただきました。
明るいうちから、せせらぎを感じながらほろ酔いになる気分は最高でした。
この街でもしっかりビールをいただきました。
チェコにはアメリカで有名なビール ”バドワイザー” の元となる ”バドワイザー(元祖)” なるものが存在します。その昔、チェコのビール職人がアメリカに渡ってバドワイザーを広めたとか。オリジナルはアメリカのそれより味にコクと深みがあり、たいへん飲み応えのあるビールでした。
宿泊
チェスキー・クルムロフには2泊したのですが、観光客が多いせいか、思うように宿泊先が確保できず、4軒目でようやく1泊だけ見つけることができました。2泊目は次の日にまた探し直しました。宿探しも旅の一環なので、楽しんでやっています。
この街を後にして、次は帰国のために首都プラハに戻りました。
またいつか「百塔の町」と呼ばれるプラハもアップしたいと思います。