こんにちは、スタッフの山中です。
以前、事務所スタッフとの建築旅にて訪れた、
内藤廣氏設計の新潟県十日町市にある「十日町情報館」についてご紹介します。
十日町は大変な豪雪地域で、一年の半分近く雪と暮らす地域です。
上部写真は旅道中の道路写真ですが、赤茶色く錆ている光景がみられました。
錆の正体は、道路中心埋め込まれている、雪溶かす為の消雪パイプや、
タイヤチェーンによるものみたいです。
雪が降っていなくても、雪国を感じ取る要素のひとつですね。
十日町市の道路もおなじみの光景でした。
上部写真は外観の様子で、プレキャストコンクリ―ト(PCa)の、
ポストテンション組立工法による大架構と、ハイサイドライトがぐるりと回るデザインです。
正面から見ると強靭かつ内部空間を守る、要塞建築のような印象を受けました。
内藤廣氏の「気候や環境に対して技術的な最適解を求める」という意識をすごく感じ取れます。
次に内部空間の様子です。
入るとすぐに、十日町市の階段状地形(海岸段丘)がモチーフとなった、階段状開架書庫が広がり、
探求心がくすぐられます。コンクリート躯体が大面積を覆っている為、
本棚の木材がより温かみを感じます。
また、ハイサイドライトとトップライトにより、自然光を適所に入れることで、空間の質があがり、
居心地の良い空間になっていました。
気候風土により、建物のあり方が変わることを再認識させてくれた建築です。
皆さんも新潟県へ訪れる際は、立ち寄ってみてはいかがでしょうか。