西洋建築の歴史シリーズ(ギリシャ編2) - 建築スタジオブログ一覧 - 名古屋市の住宅設計事務所 江川竜之建築スタジオ

西洋建築の歴史シリーズ(ギリシャ編2)

スタッフの海老です。

前回に引き続き、今回はギリシャ建築の中でも最も目を引くオーダーについて説明していきたいと思います。

オーダーとは、柱を主役とする床から軒までの一連の要素を言います。

オーダーは、古典建築の造形を根本的に規定するほどに重要な要素であり、中世の建築から区別されるもっとも特徴的な要素です。

ギリシャ建築ではドリス式、イオニア式、コリント式の三種類のオーダーが知られています。

■ドリス式

dorisu

上の写真は、パルテノン神殿のドリス式のオーダーの写真です。

なんといってもシンプルで力強いデザインが特徴ですね。柱の太さが下から上に行くにつれて細くなっていく(エンタシスと呼ばれる)のも特徴的ですね。

■イオニア式

ionia

上の写真は、アクロポリスの丘に建っているエレクティオンのイオニア式のオーダーの写真です。

柱頭部分に左右に渦巻いた羊の角のような物があるのが特徴的ですね。ドリス式に比べてエンタシスがほとんど識別できないのも特徴ですね。

■コリント式

korinnto

上の写真はアテネ市内で撮影したコリント式のオーダーの写真です。

コリント式は、イオニア式から柱頭を置きかえる形で発生したが、ギリシャではほとんど受け入れられず、ローマ建築でさかんに使用されたそうです。

コリント式の柱頭はアカンサスの葉をモチーフにしたものでイオニア式よりも装飾性が高いですね。

こんなに装飾性の高い柱頭を彫った当時の彫刻家の技術には驚かされますね。

実は、ローマ建築になるとこれら三つのオーダーにトスカナ式とコンポジット式というオーダーが追加されるのですが、その話はまた機会があれば書きたいと思います。

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